ユニクロには”元ネタ”が想起できるアイテムがいくつかあります。秋冬に販売されたファーリーフリースのプルオーバーなんかがそうですね(フリース自体がパタゴニアを模したモノと言えますが)。
と言うわけでユニクロUのスウェットはチャンピオンのリバースウィーブと比べてどうなの?ってところを見ていきたいと思います。
ユニクロUのスウェットをここ3年くらい買い続けてるんですが、去年から秋冬ではクルーネックの展開がなくパーカーのみ。春夏にクルーネックとパーカーが並ぶようになりました。春夏でスウェットということもあり、早めに売り切れてしまうカラーもあったりして、僕もしっかりと買いそびれてしまいました。
去年ブラックを買ったから今年はカーキを、と思ってたんですが気づけば大きめサイズは完売。店頭にも残ってないし、メルカリではプレ値で取り引きされています。残念。
というわけで去年と同じ黒のLを買いました。同じものなら買う必要がないのでは?と僕も思ったわけですが、今年のクルーネックスウェットはモデルチェンジが施されています。
クルーネックに限らずパーカーもそうですが、ユニクロUのスウェットは脇にリブをあしらった作りになっています。チャンピオンのリバースウィーブと同じディテールですね。縦方向の縮みを軽減するため、本来縦に使われる生地を横に使うことからREVERSE(反対方向)WEAVE(織り)と名付けられたモノです。
生地を縦方向の生地を横にすることで縮みは軽減されるのですが、伸縮性に難が出てしまうので脇にリブをほどこして着心地をよくした、というChampion社が誇る特許です。生地の向きよりもリブの方が目立つので、僕はしばらくサイドにリブがあることをリバースウィーブだと言うんだと勘違いしてました。
ユニクロUも2018年のクルーネックスウェットまではオーソドックスなシルエットだったんですが、2019年からトレンドを意識したワイドシルエットに変更されています。2020年も同様に商品名も「ワイドフィットスウェットシャツ」となり、トレンド感のあるルーズな着こなしに対応するシルエットになっていますね。実際オンラインストアの商品レビューを見ても女性の方のコメントが多く見られます。パープルなんてカラーが販売されていることを見ても、メンズカテゴリですがユニセックスとして開発されたんだろうなって思います。
そんなトレンド感満載のスウェットシャツにマニア好みのディテールが採用されている、そんなギャップが面白かったので似たようなものを買い足してしまいました。
2019年モデルではよくあるセットインスリーブだったのですが、2020年モデルにはフリーダムスリーブという少し珍しい製法が採用されています。チャンピオンの古着に見られる作りですが、1940~50年代に流行ったそうです。その後、生産効率が悪く廃れることになったわけですが、まさかユニクロが採用するとは思いませんでした。
僕はマニアでもコレクターでもないので、フリーダムスリーブは知識としては知っていましたが実物を手にしたことはありません。着用してみてもセットインスリーブと違いがあるかと言われると微妙…。そもそもワイドシルエットなのでそこまで生地が突っ張るなんてことがありませんし。
とは言えWAREHOUSEやTWO MOONといったアメカジブランドが出しているフリーダムスリーブのスウェットは1万円オーバーが当たり前。3000円程度で試せるのはユニクロならではですね。インラインのスウェットシャツよりも生地がしっかりしていて好みです。
次シーズンではもう少し着やすいカラーバリエーションが展開されると助かります。ベージュは肌着っぽいしパープルは少しフェミニン過ぎる、オレンジも悪くないけど馴染みのない色味だから敬遠したい……消去法で濃いグレーに近いカーキが早々にサイズ欠けしたのもわかるラインナップです。
インラインのスウェットは首元にV字のガゼットを取り入れているのにユニクロUでは省いていたり、ディテールの取捨選択が面白いですね。この辺はユニクロUのジーンズも面白かったので、今度書きます。
あとユニクロUの”ジェネリックチャンピオン”といえば無地teeなのでそれも今度書きます。